省エネ等住宅とは?贈与税の非課税額が増える基準や手続き | 株式会社JNS建築事務所

更新日:4月11日

住宅を購入する際、親や祖父母から資金援助を受けるケースがあります。資金援助に対する「贈与税」は非課税制度が適用されますが、省エネ住宅であれば非課税額が増えます。


しかし非課税額を増やすためには、購入する住宅が省エネ等住宅であると証明する書類・手続きが必要です。省エネ等住宅のメリットや評価基準、非課税制度を申請する際の流れについて、理解しておきましょう。


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省エネ等住宅とはなにか

省エネ等住宅とは、省エネルギー対策に優れた住宅のことです。高い断熱性をはじめ、耐震・バリアフリー性を備えた住宅が省エネ等住宅として分類されます。





国は省エネ等住宅の普及を目指しており、2015年に「住宅取得等資金の贈与の特例」を開始。「住宅取得等資金の贈与の特例」とは、直系尊属(父母や祖父)から資金援助を受けた際に、本来発生する贈与税を非課税にする制度です(限度額あり)。


省エネ等住宅に認められることで、特例対象となり非課税枠が最大500万円も広がります。


省エネ等住宅のメリット

省エネ等住宅は省エネルギー性が優れているため、日々の光熱費を削減できます。また最大のメリットは、「住宅取得等資金の贈与の特例」に該当することで、非課税額が増える点です。


省エネ等住宅と一般住宅では、直系尊属から資金援助を受けた際の非課税額上限が異なります(消費税別)。


1:消費税10%の場合

住宅の契約締結日

一般住宅の非課税枠上限

省エネ等住宅の非課税枠上限

〜2020年3月31日

2,500万円

3,000万円

20204月1日〜2021年3月31日

1,000万円

1,500万円

2021年4月〜2021年12月31日

700万円

1,200万円

2022年1月1日〜2023年12月31日

500万円

1,000万円


2:消費税10%以外の場合

住宅の契約締結日

一般住宅の非課税枠上限

省エネ等住宅の非課税枠上限

〜2020年3月31日

700万円

1,200万円

20204月1日〜2021年3月31日

500万円

1,000万円

2021年4月〜2021年12月31日

300万円

800万円

2022年1月1日〜2023年12月31日

500万円

1,000万円


2022年度の税制改正によって、2021年12月31日までだった非課税措置の期間が2年間延長されました。非課税額の上限は省エネ等住宅の場合で一律1,000万円。一般住宅の非課税額が500万円なので、特例によって最大500万円もお得です。


ちなみに贈与税の特例措置については、家屋・受贈者に各要件が定められています。

家屋の要件

・登記簿上の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下 ・取得した住宅がabいずれかに該当すること a:建築後、使用されたことのない住宅 b:建築後使用されたことのある住宅で、その取得の日以前20年以内(耐火建築物の場合は25年以内)に建築されたもの

受贈者の要件

・日本国内に住所を有し、贈与を受けた翌年の3月15日までにその住宅に居住すること ・資金の贈与者が直系尊属(父母・祖父母など) ・贈与を受けた年の1月1日現在、18歳以上であること ・贈与を受けた年の合計所得金額がabいずれかに該当すること a:住宅の床面積が50平方メートル以上240平方メートル未満の場合は2,000万円以下 b:住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、1,000万円以下 ・2009年分から2014年分までの贈与税の申告で「住宅取得等資金の非課税」の適用を受けたことがない ・配偶者や親族など、親しい関係の人から取得・建築依頼した住宅でないこと ・贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、贈与された資金で住宅を取得、新築すること

さらに、省エネ等住宅ならさまざまな補助金や減税制度を受けられます。所得税や固定資産税、登録免許税などが減税されるため、非常にお得な制度です。


省エネ等住宅として認められるための3つの評価基準

省エネ等住宅として認められるためには、3つの評価基準のいずれかを満たす必要があります。

  • 省エネルギー性の高い住宅(断熱等性能要求4又は一次エネルギー消費量等級4)

  • 耐震性の高い住宅(耐震等級2以上又は免震建築物)

  • バリアフリー性の高い住宅(高齢者等配慮等対策等級3以上)

上記すべてを満たす必要はありません。評価基準のうち1つ以上に該当すれば、省エネ等住宅として認められます。


中古マンションは省エネ等住宅に該当するのか?

中古マンションであっても、上記3つのうち1つ以上の評価基準を満たせば「省エネ等住宅」に該当します。そのほか、中古マンション購入時に注意すべき点は下記の通りです。

  • 住居部分の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下

  • 新耐震基準に適合しているという証明書類を提示できる

  • 中古マンションに対して発行された証明書等の取得日が前2年以内

一方、2021年度までの要件「取得の日以前20年以内(耐火建物は25年以内)に建築されていること」は撤廃されました。また中古マンションは、長期優良住宅や低炭素住宅の対象にはならないため注意しましょう。





戸建ては省エネ等住宅に該当するのか?

戸建てであっても、省エネ等住宅に該当します。省エネルギー性・耐震性・バリアフリー性の基準のいずれかを満たし、耐震に関する証明書を提示できれば、省エネ等住宅として認められます。


新耐震基準を満たしていない戸建て住宅の場合は、耐震改修を行って安全性を証明する書類を用意しましょう。書類による証明ができれば、省エネ等住宅に該当します。


長期優良住宅との違い

「長期優良住宅」とは、国が定める基準を満たした「長く住める優良な住宅」を指します。省エネ等住宅は「省エネ性能」を重視していますが、長期優良住宅はより多様かつ高性能である必要があります。

  • 耐震性:耐震等級2以上

  • 省エネルギー性:省エネルギー対策等級4

  • 維持管理・更新の容易性:清掃・点検・補修・更新を容易に行うために必要な措置を講じる

  • 劣化対策:劣化対策等級3相当など

  • 住居面積:75平方メートル以上(2人世帯の目安 / ひとつの階の床面積が40平方メートル以上)

  • 居住環境:良好な景観の形成など

  • 維持保全管理:定期的な点検・補修等に関する計画の策定

  • バリアフリー性:バリアフリー工事が可能な廊下のスペース確保

  • 可変性:住居者のライフプランに応じて間取り変更できる

  • 住宅履歴情報の整備


登録住宅性能評価基準が技術的な審査を行い、発行される適合証を自治体に提出します。長期優良住宅に認定された場合は、同時に省エネ等住宅にも該当するということです。


申請時に必要な書類と手続き

省エネ等住宅の購入時、父母や祖父母から資金援助を受けるなら「住宅取得資金の贈与の特例(非課税措置)」を申請しましょう。申請時に必要な書類と手続きを紹介します。

必要書類

取得問い合わせ先

1

住宅性能証明書

保証検査機関

2

建設住宅性能評価書の写し

保証検査機関

3

長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し

各自治体

4

住宅用家屋証明書の写し(または認定長期優良住宅建築証明書)

各自治体(登録住宅性能評価機関)

5

低炭素建築物新築等計画の認定通知書の写し

各自治体

6

住宅用家屋証明書の写し(または認定低炭素住宅建築証明書)

各自治体(登録住宅性能評価機関)


加えて、受贈者の戸籍謄本・受贈者の源泉徴収票(所得を証明するため)・取得住宅の登記事項証明書・工事請負契約書(または売買契約書の写し)が必要です。


すべての書類を用意し、各自治体の税務署へ提出します。贈与税の申告期間は、贈与を受けた翌年3月15日までです。また申告後は、同3月15日までに入居しなければいけません。贈与を受ける・入居するタイミングが難しい場合は、税理士に相談してみてください。


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