東京都の都市開発諸制度とは?具体的な制度内容について詳しく解説 | 株式会社JNS建築事務所

更新日:6月29日

都市開発諸制度は市街地環境を向上させるために重要な制度であるため、関連する建築に携わる場合には必ず理解しておきましょう。


この記事では都市開発諸制度について、制度内容や方針などについて解説しています。


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都市開発諸制度とは?

公開空地の確保など公共的な貢献をする建築計画に対して、容積率や斜線制限などの建築基準法に定める形態規制を緩和し、良好な都市開発の誘導を図る制度のことです。


具体的には、「再開発等促進区を定める地区計画」「高度利用地区」「特定街区」「総合設計」の4制度を指しています。


なお、適用条件や割増容積率の評価対象、育成用途・重点育成用途が設けられており、それぞれ以下のような内容となっています。


都市開発諸制度の活用には「環境性能報告書」の提出が必要

環境性能報告書は、都市開発諸制度を活用するときに必要となる協議書の1つです。東京都もしくは市区町村に許可を受ける際に提出を求められます。


省エネ計算結果の目標値を決定するためにクリアすべき協議の中でも、竣工時まで影響が大きい協議であるといえるでしょう。


都市開発諸制度の4制度

都市開発諸制度には、以下の4制度があります。


再開発等促進区を定める地区計画

工場跡地や鉄道操車場などの大規模な低・未利用地で、土地利用の変化が見込まれる地区を対象に、公共施設整備と高度利用の一体的な再開発を促進する制度です。


都市計画法や建築基準法、東京都再開発等促進区を定める地区計画運用基準を根拠としており、特定行政庁から交通・安全・防災及び衛生上支障がないと認定された場合には建物の用途や容積、斜線の規制が緩和されます。


また、第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・田園住居地域は絶対高さの適用は除外されます。




高度利用地区

一般的に市街地再開発事業と併せて適用し、敷地の統合による土地の合理的な高度利用を促進する制度です。


都市計画法、建築基準法と東京都高度利用地区指定方針及び指定基準を根拠としており、防災性の向上と合理的かつ健全な高度利用を図ることを目的として指定される地区で、主に容積と斜線の規制が緩和されます。


なお、決定権はすべて区が所持しています。


特定街区

既に街区が形成されている地区を対象に、市街地環境の整備を目的とした制度です。都市計画法、建築基準法、東京都特定街区運用基準を根拠としており、容積や車線の規制が緩和されます。


高さに関しては第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域の絶対高さの適用除外となっています。


総合設計

敷地内に一定の空地を確保し、容積率、高さ等が、総合的に配慮され、市街地環境の整備改善に貢献する建築計画です。建築基準法、長期優良住宅の普及の促進に関する法律、東京都総合設計許可要綱が根拠となっています。


特定行政庁の許可があれば容積と斜線の規制が緩和されるほか、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、田園住居地域の絶対高さも緩和されます。


なお、長期優良住宅型は緩和がないため注意しましょう。


新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針とは?

「新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針」は、2040 年代に目指すべき東京の都市の姿と、その実現に向けた都市づくりの基本的な方針と具体的な方策のことです。


基本的な方針と具体的な方策には、以下の5つが制定されています。

  • 居住

  • 環境都市づくり

  • 防災都市づくり

  • 福祉の都市づくり

  • 駅とまちが一体となる都市づくりに寄与する取組

居住

地域人口や住宅の形成状況、利便性を生かすなどのさまざまな居住ニーズを踏まえたうえで、質の向上を目指し、多種多様なライフスタイルに対応するため、質の高い住宅を整備します。特に高経年マンションの建替えや受皿住宅の整備を促進します。


また、駅とまちが一体取り組み無電柱化、水と緑のネットワークの形成など、開発区域外も含めた整備を行うことにより、質の高い住環境の形成を図ることも方針の一つです。




環境都市づくり

都市全体として、環境負荷の低減と都市環境の保全・再生に寄与するという観点のもと省エネルギー対策によるカーボンマイナス(CO2削減)を推進し、質の高い緑化の増進及び生物多様性の保全に積極的に取り組む方針です。


都市の貴重なオープンスペースの水辺の価値を発揮するため、水辺の賑わいを創出したり、緑の充実を図ったりして保全・創出の取り組みを促進する必要があります。


防災都市づくり

防災都市づくりをするにあたって、大規模な都市開発時は自身や水害などの自然災害に置ける建築物の自立性を確保しなければなりません。加えて都市の安全性向上に取り組み、防災都市づくりの先導的な役割を果たす必要があります。


このことから、災害発生時の帰宅困難者対策や避難対策に取り組むとともに、務田中華や開発区域外の木造住宅密集地域の解消などを誘導し、都市の自立性確保と併せて、高度な防災都市の実現を目指す方針です。



福祉の都市づくり

少子高齢化や人口減少に対応するには、活力のある都市として持続的・安定的に発展

していく必要があります。発展には育児に安心して取り組める・誰もが安心して暮らせる社会を構築しなければなりません。


そのためには都市づくりの観点として、育児サポートをする支援施設の整備や高齢者福祉施設の整備、高齢者の社会参画促進などが求められます。また、一定のサービス水準が維持できる市街地への拠点集約が重要です。


制度を活用して都市開発を実施する場合、子育て支援施設や高齢者福祉施設などの整備促進を積極的に図る方針です。


駅とまちが一体となる都市づくりに寄与する取組

東京にはJRや地下鉄など、各種鉄道ネットワークが発達しています。既存の鉄道を生かし、駅を中心とした広場空間の整備や機能の集積によるにぎわいの創出、歩行者ネットワークの整備と各交通手段との連携を強化することで、駅とまちが一体化している都市を目指します。


駅を含む地域全体のデザインやガイドラインの策定、駅周辺の方向性を示し、実現に向けた取り組みの誘導をします。また、当該地域で複数の都市開発を想定する場合は、適切な役割分担を図る方針です。



各種相談窓口

制度に関する各種相談窓口については、下記の通りです。


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