脱炭素社会を実現するため、国はzehの認知拡大や補助金制度の充実に努めています。一方、zehには建築主がクリアしなければならない壁があります。
建設コストや維持費など必要な資金の金額が大きいため、「本当にzehにする必要あるの?」と疑問を抱くこともあるでしょう。そこで当記事では、zeh住宅を建てる前に理解しておくべき注意点と、後悔しないための対策を徹底解説します。
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住宅を取得するならzehか一般住宅か〜後付けもOK〜
結論から述べると、これから住宅を取得するなら「zeh」をおすすめします。なぜなら、zehには「ランニングコストの削減」「快適性」「資産価値の向上」「減税」などのメリットが豊富だからです。
長く住むことを考えるなら、環境や家計、家族に優しいzeh住宅が最適。省エネ・創エネ設備は後付けもできるので、既存住宅のzeh化も可能です。zehに関する政府のロードマップでは「2030年までにzehの普及実現」が示されており、今後も注目度が高まりが予想されます。
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zehはお得って嘘?建てる前に理解しておくべき注意点
メリットが豊富なzehですが、一方で「一般住宅よりもコストがかかる」というデメリットがあります。建設費用に加えて、省エネ・創エネ設備のメンテナンスも必要で、zehがなかなか普及しない要因にもなっています。
そこで、建てた後に「zehがお得は嘘!」「結局コストがかかって残念」といった後悔をしないよう、事前にzehに関する注意点を理解しておきましょう。
建設コストがかかる
zeh基準を満たす住宅を建設すると、一般住宅と比べて200〜300万円の費用増になると言われています。zehは「省エネ+創エネ」によって「年間一次エネルギー消費量の実質プラスマイナス0を目指す住宅」のため、さまざまな設備費用がかかるのです。
zehに必要な設備は、多くの人がイメージする太陽光パネルだけではありません。高性能の断熱材や高効率な照明・給湯システムなど、省エネ性を高めるための設備も必要なのです。
省エネ機器のメンテナンス費用がかかる
zeh住宅で大きな役割を担う省エネ機器には、定期的なメンテナンスが欠かせません。太陽光発電機器は4年に1度の点検が理想とされており、1回5万〜10万円のコストがかかります。
太陽光発電設備のメンテナンスを怠ると、発電効率が下がります。その結果、光熱費の増加や売電収入にも影響を与えてしまうのです。
売電収入は不安定
zeh住宅について、「売電収入がある!」という言葉を見かけます。確かに、太陽光発電によって売電収入を得られるのがzehの魅力です。一方「毎月一定の売電収入を得られる」と考えていると、発電量が少ないときに「損をした」と感じるかもしれません。
屋根が重くなるため耐震面の不安がある
zehには太陽光パネルを設置するため、屋根が非常に重くなります。そのため、耐震面に不安を抱く人もいます。太陽光パネルの重さは、1枚あたり約15kgです。設置する枚数によって異なりますが、架台を合わせると「合計数百キロ」にもなります。
住宅のデザインに限りがある
zeh住宅を建てるなら、「デザインに限りがある」という点も理解しておく必要があります。zehには「高い断熱性」が求められるため、吹き抜けや大きな窓、高い天井などの希望が実現しない可能性があるのです。
補助金を受けられる保証はない
「zehを建てるなら補助金を申請しよう」このように考える人は少なくありません。しかし、申請したすべての人が補助金を受けられる保証はないことを理解しておきましょう。
補助金を受けたい場合は、公募期間やクリアすべき条件に注意が必要です。補助金制度は常に最新情報を取得し、建設コスト削減に努めましょう。
zehを後悔しないための対策
zehにはデメリットや注意点がありますが、それぞれに後悔しないための対策があります。しっかり対策すれば、「zehにしてよかった!」と実感できるはずです。
ランニングコストを削減する
zehにはある程度の建設コストがかかりますが、ランニングコストを削減することで長期的に収支0を目指せます。資源エネルギー庁では、過去に「一般住宅よりもzehの光熱費が年間16万円〜20万円ほど安くなる」という試算も出しています。
また、要件を満たせば補助金制度も利用可能です。「《環境省》戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等支援事業 令和4年度」では、zehの戸建住宅に対して1戸あたり55万円の補助実績があります。
上記のように、建設コストはランニングコストの削減と補助金でおおよそをカバーできるのです。
発電量の変動について理解しておく
zehで後悔しないためには、太陽光パネルによる発電量の変動について理解しておくことが大切です。発電量や売電価格には波があるため、毎月一定の収入が保証されるわけではありません。
天気だけでなく、季節や地域によっても変動します。平地が多い・積雪が少ない・日照時間が長い・日当たりがよいなどの地域は、発電量が多い傾向にあります。zehを建てる土地を事前に把握しておくことで、「売電収入が少ない!」と後悔することを防げます。
信頼できる設計事務所に依頼する
zehの「デザイン性の限界」や「太陽光パネルによる耐震性の不安」は、信頼できる設計事務所に依頼することで大幅に解消できます。zeh住宅で可能な限り「希望するデザイン」を実現できるような、デザイン力や設計力をもつ設計事務所やハウスメーカーに相談しましょう。
補助金制度は最新情報をチェックする
zehに関する補助金制度は、常に最新情報をチェックしておくことが大切です。2022年6月時点での、最新情報を紹介します。
※補助金の申請は、zehビルダーもしくはzehプランナーに登録されたハウスメーカーや工務店を経由する必要があります。
政府は、2030年までにzehの普及実現を掲げています。そのため、zeh普及のロードマップに従って補助金事業は今後も拡大が予想されます。
zehは住んでみてどう?快適かつ健康的に過ごせる次世代の住宅!
zehに住んでいる人の多くは、「夏でも冬でも快適」と感じています。zehには「夏は涼しく冬は暖かい」という特徴があるため、冷暖房を最小限に抑え、かつ快適に暮らせていると実感しているようです。
また、zehは1年を通して室内の温度が一定のため、ヒートショックの予防にもつながります。健康的に過ごせるので、幅広い年代の人から高く評価されています。
※ヒートショック:気温の変化による血圧の上下で、心臓や血管の疾患が起こること
さらに、zehには資産価値の向上といったメリットもあります。将来、売却する場合や賃貸に出す際、通常よりも高い値段で売れた・貸せたというケースも多数報告されています。
zehで後悔したくないなら信頼できるJNSにお任せ!
zehで後悔したくないなら、信頼できる設計事務所への依頼が必須です。JNSは1,000件以上の実績から、お客さまの希望に可能な限り寄り添った提案を心がけております。zehを検討する上で不安な「デザイン性」「耐震性」についても、お気軽にご相談ください。
zehは初期の建設コストがかかるものの、光熱費の削減や補助金の利用によっておおよそをカバーできます。長く健康的に住むなら、快適な住心地のzehがおすすめです。1度住めば、zeh以外では住めなくなるでしょう!
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