性能評価の基準・メリット・費用などわかりやすく解説 | 株式会社JNS建築事務所

更新日:4月11日

性能評価は、住宅の評価を公正な立場の第三者が評価するものです。性能評価を実施している住宅は住宅の質が保証され、住宅としての価値も向上します。


新築を建てるときに導入される性能評価ですが、実際に導入するうえでどのようなメリットがあるのか、基準がどうなっているのかが気になっている人も多いのではないでしょうか。


この記事では性能評価の基準やメリットについてわかりやすくまとめました。


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性能評価とはなにか

「国土交通大臣登録の住宅性能評価業者が、法律に基づいて住宅の性能を客観的に評価・表示する制度」ことを性能評価と呼びます。





性能評価は、住宅のデザインや間取りだけでなく、住宅の安全性や耐久性などの目に見えない項目を評価するものです。評価は第三者機関によって実施され、国で決定した共通の項目を用いて審査されます。


住宅の性能を評価する全10分野の項目を設けており、各分野の等級によって住宅の評価が決定されます。性能評価後は「住宅性能評価書」が交付され、住宅の品質を保証する役割を持ちます。


住宅性能評価書があれば、住宅売却時に万が一売買契約以外に関するトラブルが生じても、1万円/件で弁護士・建築士による住宅専門の指定住宅紛争処理機関が利用可能です。


加えて、住宅ローンの金利優遇や地震保険料の割引といった、経済面でのメリットも生まれます。


性能評価は建築基準法とは異なる基準を持つ

性能評価は、建築基準法令に定められた一般的な基準とは全く違う基準を設けています。


ただし、もともと建築基準法で定められている性能項目に関しては、建築基準法の水準を等級1としており、全く関係性がないわけではありません。


性能評価を導入するメリット

性能評価を導入するメリットとして、以下の3つがあげられます。

  • 品質の高い住宅を手に入れられる

  • 公正な評価を得られる

  • 金銭面での優遇を受けられる

品質の高い住宅を手に入れられる

性能評価を導入する最大のメリットといっても過言ではないのが、「品質の高い住宅を手に入れられる」ことです。





性能評価を導入していれば、その住宅の耐震性や断熱性、耐久性などの基本性能が良くなります。耐震性や断熱性を後から良くするのは難しく、仮にできても莫大な費用が掛かってしまうでしょう。


住宅購入時に性能評価を導入しておけば、住み始める段階から安全性や快適性が保証された住居を手に入れられます。


高品質な住宅を手に入れられれば、長く住み続ける上でも安心です。


公正な評価を得られる

性能評価は、国が設けている全国一律の評価基準に基づいて実施されます。また、評価は第三者機関が実施するため、中立で公正な評価を得られます。


ハウスメーカーや工務店が謳っている耐震性や断熱性は、あくまでもハウスメーカー独自の基準です。そのため、実際にどの部分が他社より優れているのか、自分の住居環境に合っているのかが確実ではありません。


性能評価を導入することで、その住宅の性能は客観的かつ信頼性の高いものとなります。性能評価後に交付される「住宅性能評価書」があれば、将来的に住宅の価値を示すときにも役立つでしょう。


金銭面での優遇を受けられる

性能評価を導入している住宅は、住宅ローン金利や保険料の優遇を受けられる場合が多いです。





実際、住宅金融支援機構が提供している「フラット35S」では、金利Aプランの場合に10年間、金利Bプランの場合には5年間にわたって金利が年0.25%引き下げとなるキャンペーンが実施されています。


また、地震保険料に関しても、耐震等級に応じて割引が発生します。

耐震等級1

10%割引

耐震等級2

30%割引

耐震等級3

50%割引

住宅の維持費の面で見ても、性能評価を導入する価値は十分にあるといえるでしょう。


性能評価の2つの段階と10分野の評価基準

性能評価は2つの段階に分かれています。まずはどのような段階があるのか、下記の表を見ていきましょう。

設計住宅性能評価

狙いの性能通りに設計されているかを設計図書で評価するもの

建設住宅性能評価

設計図書通りに工事が実施されたかを計4回の現場検査で確認するもの

上記2つの評価段階に応じて、評価後は「設計性能評価書」と「建設性能評価書」が交付されます。


また、評価基準に用いられている10の分野は以下の通りです。


  • 構造の安定

  • 火災時の安全

  • 劣化の軽減

  • 維持管理・更新への配慮

  • 温熱環境

  • 空気環境

  • 光・視環境

  • 音環境

  • 高齢者等への配慮

  • 防犯


性能評価を受ける上で、上記すべてが最高等級である必要はありません。費用や自身の希望のバランスを取りながら、重視する性能を決めるのが大切です。


なお、上記のうち構造の安定、劣化の軽減、維持管理・更新への配慮、温熱環境、空気環境の5分野に関しては、性能評価の必須分野となります。


構造の安定(必須)

構造の安定は、主に地震や台風などの自然災害による倒壊のしにくさや損傷の受けにくさを評価する項目です。等級が高いほど、構造が安定していることを示します。


構造の安定は等級1でも建築基準法を満たしているため、自然災害で倒壊する心配はまずありません。


しかし、性能評価を導入することで、業者のミスや手抜き工事を防止するメリットが生まれます。


火災時の安全

火災時の安全は、住宅内での火災発生時の安全性を評価する項目です。

  • 火災の燃え広がりにくさ

  • 避難のしやすさ

  • 隣家への燃え移りにくさ

上記をもとに、火災時の安全を評価します。


劣化の軽減(必須)

劣化の軽減では、柱・土台の耐久性を評価します。具体的には、長い年月が経っても柱・土台の傷みを抑えるためにどのような対策が打たれているかの確認が主です。


木造・鉄骨・鉄筋コンクリートによって評価項目は変わり、それぞれ以下のような箇所を評価基準に基づいてチェックします。

  • 木造:土台や柱の腐食を防ぐための対策

  • 鉄骨:柱や梁のコンクリートが老朽化しないためのの対策

  • 鉄筋コンクリート:鉄部分のサビを防ぐ対策

維持管理・更新への配慮(必須)

水道管やガス管などの配管系は、修繕するよりも早く取り換える必要があります。


このとき、配管の交換がしづらければ質の高い住宅とは言えません。この項目では、配管の点検や清掃のしやすさ、故障時の補修しやすさなどを基準に基づいて評価します。


また共同住宅は、排水管が寿命を迎えたときに発生する排水管更新工事のしやすさや、間取り変更のしやすさの情報として、躯体の天井高等の評価、表示も評価項目に含まれています。


温熱環境(必須)

壁や窓などに断熱がどの程度されているか、給湯や照明などの設備、太陽光発電をはじめとする創エネルギーを総合的に評価します。


総合的な評価が高ければ省エネ住宅として評価され、等級が高いほどエネルギー消費が少ないことを意味します。


空気環境(必須)

シックハウスの原因となりがちなホルムアルデヒドについて、接着剤を使用している建材などの状況を評価する項目です。


加えて、快適に生活するための換気設備についても評価します。


なお、別途オプションにはなりますが、空気中の化学物質濃度の測定も可能です。


光・視環境

住居の東西南北および情報に、どの程度の窓が設置されているかを評価します。


高齢者等への配慮

高齢者が過ごしやすい環境であるか、段差の有無や階段の勾配などにどのような配慮が施されているかを評価する項目です。


防犯

ドアや窓にどのような侵入防止対策が実施されているかを評価します。防犯上有効な対策部品は雨戸の設置などが対象です。


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